8月5日1 分【翻訳】アンリ・ド・レニエ「何者かが〈夕べ〉と〈希望〉を夢想する」(『さながら夢の中』所収)翻訳の試み / 森本淳生・鳥山定嗣端書き 以下に掲げるのはフランス象徴派詩人のひとりであるアンリ・ド・レニエの『古のロマネスク詩集』(1890)と並ぶ代表的詩集『さながら夢の中』(1892)所収の一篇「何者かが〈夕べ〉と〈希望〉を夢想する」の日本語訳である。すでにモレアスの『情熱の巡礼者』所収の何篇かについ...
7月12日19 分言語と時間の政治学:王寺賢太『消え去る立法者』を読む / 淵田仁大著である。本論は王寺賢太『消え去る立法者』(名古屋大学、2023年)の内容を簡便に紹介し、その学術的意義を見定めようとする書評を目指していないことをあらかじめ断っておきたい。というのも、すでにいくつかの書評が書かれており、本書の全体像を理解するにはそれらを読むのが有益であ...
5月31日6 分榎本泰子/森本頼子/藤野志織編『上海フランス租界への招待──日仏中三か国の文化交流』(勉誠出版、2023年)/ 馬場智也広くフランスにかんする研究において、フランス本国を中心とした関心から視野を広げて、アフリカやカリブ海などの旧植民地ないし海外県に注目するものが盛んとなってからはすでに久しい。日本でもそうした研究に加え、ベルギーやスイス、ケベックといったフランス語圏についての研究の機運はます...