top of page

【翻訳】アンリ・ド・レニエ「何者かが〈夕べ〉と〈希望〉を夢想する」(『さながら夢の中』所収)翻訳の試み / 森本淳生・鳥山定嗣

更新日:2023年9月1日

端書き 以下に掲げるのはフランス象徴派詩人のひとりであるアンリ・ド・レニエの『古のロマネスク詩集』(1890)と並ぶ代表的詩集『さながら夢の中』(1892)所収の一篇「何者かが〈夕べ〉と〈希望〉を夢想する」の日本語訳である。すでにモレアスの『情熱の巡礼者』所収の何篇かについては翻訳と註解を本ブログに発表したが、レニエのこの翻訳も、象徴主義運動の一翼を担いながら従来日本ではほとんど訳されることのなかった何人かの重要詩人たちの作品を「具体的に」読み解く必要を痛感している森本と鳥山が、京都大学人文科学研究所象徴主義研究班のいわば「スピンオフ」活動として個人的に行ってきた訳読会の成果である。レニエについては近年、充実した研究書や専門研究誌Tel qu'en songeが刊行されるなど、研究の盛りあがりが見られるが、この翻訳が外野からのささやかな貢献となれば幸いである。(森本記)





























閲覧数:91回

最新記事

すべて表示

大出敦編『クローデルとその時代』(水声社、2023年)/ 西村友樹雄

ポール・クローデルの生誕150周年にあたる2018年を一つの節目として、関連書籍の刊行が相次いでいる。水声社からは論集『ポール・クローデル 日本への眼差し』や図録『詩人大使ポール・クローデルと日本』、ミッシェル・ワッセルマン『ポール・クローデルの黄金の聖框』(本ブログでの書評参照)、アンヌ・ユベルスフェルトの評伝『ポール・クローデル』、そして今回取り上げる『クローデルとその時代』が出版されている。

転覆と反転:ジャック・ランシエール『文学の政治』をめぐって / 市田良彦

【2023年12月23日に開催された、ジャック・ランシエール『文学の政治』(森本淳生訳、水声社、2023年6月刊)オンライン合評会(フーコー研究フォーラム主催)の記録】 ランシエールの書くものは面白い。政治という主題をめぐって、彼との距離の取り方を直接の知己を得て以来30年の間微妙に変化させてきたにもかかわらず、私はつねにそう思ってきました。私にアルチュセール研究への道筋を付けてくれたのはランシエ

白田由樹/辻昌子編著『装飾の夢と転生 世紀転換期ヨーロッパのアール・ヌーヴォー 第1巻 イギリス・ベルギー・フランス編』(国書刊行会、2022年)/ 鈴木重周

本論集は、エクトル・ギマールやエミール・ガレといった名とともにわが国でも広く知られている「アール・ヌーヴォー」という芸術運動を、十九世紀末から二十世紀にかけての世紀転換期にヨーロッパで誕生した装飾芸術の大陸的スタイルとして改めて位置づける試みである。日本においてアール・ヌーヴォーは、しばしば「世紀末的な」美意識と結び付けられ、その装飾から生み出される視覚的特性は象徴主義的・神秘主義的・退廃的などと

bottom of page