2019年9月9日3 分佐野泰之『身体の黒魔術、言語の白魔術──メルロ=ポンティにおける言語と実存』(ナカニシヤ出版、2019年)/ 森本淳生本書はフランスの哲学者メルロ=ポンティの初期から中期までの思想を「言語」とりわけ「文学」の問題を中心に考察し、真理を語る哲学者の「生」とは何かを探求したものである。メルロ=ポンティの文学者や画家に対する言及は夙によく知られているが、著者はより具体的に、2013年に初めて刊行...
2019年9月6日2 分三浦信孝・塚本昌則編『ヴァレリーにおける詩と芸術』(水声社、2018年)/ 中畑寛之ポール・ヴァレリーが煉獄を脱する... 漸く! そのような悦ばしい出来事を我々は目撃できるかもしれない。2017年10月21・22日に日仏会館で催された同名のシンポジウムを基に編まれた本書を読み終えて最初に想い浮かべたのが、まさしく、ベアトリーチェたちに導かれるひとりの詩人...