3月20日4 分【翻訳】ジャン・モレアス「追憶する騎士が語ったこと」(『情熱の巡礼者』所収)──翻訳と註解の試み / 森本淳生・鳥山定嗣端書き 以下に示すのは、ジャン・モレアス『情熱の巡礼者』所収の「追憶する騎士が語ったこと(« Le dit d’un chevalier qui se souvient »)」の日本語試訳と註解である。同詩集に収められた「アニェス」および「花の敷かれた道」についてはすでに本...
2月6日7 分ヴァレリーの言葉を導きに フランス文学者の白鳥の歌──保苅瑞穂『ポール・ヴァレリーの遺言──わたしたちはどんな時代を生きているのか』(集英社、2021年)/ 安永愛プルースト研究の泰斗として知られ、モンテーニュやヴォルテール、さらにはレスピナス嬢についても優れた著作を残した保苅瑞穂は、奇しくもプルースト生誕150周年にあたる2021年7月10日にパリにて亡くなった。本書は、文芸誌『すばる』2019年9月号から2021年1...
1月28日16 分【翻訳】ジャン・モレアス「花の敷かれた道」(『情熱の巡礼者』所収)──翻訳と註解の試み / 森本淳生・鳥山定嗣端書き 以下に示すのは、ジャン・モレアス『情熱の巡礼者』所収の「花の敷かれた道(« Jonchée »)」の日本語試訳と註解である。同詩集に収められた「アニェス」についてはすでに本ブログに翻訳と註解を掲載しているのであわせてご覧いただきたい。翻訳にあたっては初版(Moréa...
2022年6月17日20 分ヴィリエ・ド・リラダン『残酷物語』(田上竜也訳、水声社、2021年)/ 中筋 朋はじめに——ヴィリエを翻訳するということ ヴィリエの作品を訳すときの難しさのひとつに、バランスがある。風格と読みやすさのバランス。「語り」のような雰囲気から来る推進力がありながらも一筋縄でいかないヴィリエの文章は、ただ平易に訳すだけでは取りこぼすものが大きい。ヴィリエ、いや...
2022年3月28日11 分【翻訳】ジャン・モレアス「アニェス」(『情熱の巡礼者』所収)──翻訳と註解の試み / 森本淳生・鳥山定嗣端書き 以下に掲げるのは、いわゆる象徴主義宣言(1886)で知られるジャン・モレアスの詩集『熱烈な巡礼者』の冒頭を飾る詩篇「アニェス」の翻訳と註解である(Jean Moréas, « Agnès », in Le Pèlerin passionné, Léon...